和紙の原材料は植物です。
古くからワシの原材料は楮(こうぞ)や三椏(みつまた)、雁皮(がんぴ)を中心に使われてきました。三椏は、日本の紙幣の原料に使われています。これらの植物は繊維が長く丈夫、そして粘りがあるので繊維同士が絡みやすいという特徴があります。さらに繊維が沢山取れるということで和紙の原料にされています。
基本的に植物であれば、紙は出来るといわれています。
● 麻(あさ)
中国から紙漉きが伝えられた今から400年前頃の原料でした。その後、楮が使われ始めると手間のかかる麻で紙を漉くことは少なくなりました。世界で最も古い印刷物、百万塔陀羅尼教(ひゃくまんとうだらにきょう)は麻の紙と楮の紙の2種類があります。
● ケナフ(アオイ科)
平成になって注目を集めている原料です。森林伐採による環境破壊が少なく、空気をきれいにし良い土地を作ることなどから研究が進められています。和紙原料としては手間がかかりますので洋紙の原料といえます。
● トロロアオイ
和紙を制作する過程でとても重要な役割を担う植物です。和紙を漉く際、原料となる楮などの繊維の広がりを均一にするために、このトロロアオイの根から取れる粘液が使われます。この粘液を「ねり」と呼び「ねり」のない水で紙を漉くと繊維の水中滞在時間が短く、すぐ水が落ちてしまい繊維が均等に広がりません。薄くて丈夫、保存性に富んだ和紙の特徴はこの「ねり」があってこそ生まれます。